整理解雇について(2)

 学校法人と無期労働契約を締結していた大学院の教員が法科大学院の廃止により解雇されたことについて、整理解雇が有効であると判断された例を見てみましょう。

 この学校法人では解雇の約4年5か月前に法科大学院の学生募集を停止する旨の発表を行い、解雇の8か月前に法科大学院を廃止しています。

 この教員は法科大学院では弁護士としての経験を活かし、法律実務教育に従事することを期待されて雇用された実務家教員であり、弁護士業務との兼任も認められていました。

 裁判所は「実務家教員以外の職種に配置転換は想定されていなかった」として、「法科大学院の廃止に伴い実務家教員の雇用を終了することとした判断は合理性を有し、実務家教員の人員削減の必要性及びその対象として原告を選定したことの妥当性は認められる」としました。

 

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